飼い主大学参加のために東京へ行った際、初日は半日だけのセミナーで少し時間に余裕もあったため、午後からは『坂の上の雲』をめぐる散策に出かけました。JRと東京メトロを乗り継いで、約4時間半、ひたすら歩きました。
まずは、渋谷にある、東郷平八郎元帥を祀った東郷神社。大学生の頃、友だちと東京に野球を観に行ったときに原宿駅周辺を散策していたのに、当時は日露戦争のことも、東郷さんのことも詳しく知りませんでした。学生時代のほうが、うんと学ぶ時間があったというのに、もったいないことしたなぁと思います。
日本人が日本の歴史を知らない、日本の歴史を語れないのは恥ずかしいと思いつつ、今からでも遅くないという思いで、興味のある時代からコツコツと勉強しなおしです。
明治通りの表参道より撮影。
私が訪れたときには、外国人の方も参拝されていました。
潜水艦殉国碑。
海軍特別少年兵殉国碑。
続いて、港区の乃木神社。本殿は工事中でした。
明治天皇崩御に殉じて自刃された乃木将軍御夫妻。
小説『坂の上の雲』では、乃木さんは戦下手と描かれていますが(私個人的には参謀に恵まれなかっただけではないかと解釈していますが)、乃木神社では乃木さんに関する書籍が何冊も販売されているので可能な限り購入しました。(東郷神社でも書籍を購入しました)
ひとりの視点からではなく、いろんな角度からその時代を生きた方たちのことを知りたいと思うと、やはり立場の違う方が書かれたものをたくさん読むことで理解を深めたいと思うのです。
工事中の本殿を参拝したあとは、乃木さんの遺言状や遺品の数々が展示された宝物殿を見学し、乃木神社をあとにしました。
次は、築地の海軍兵学校跡地。
明治4年に開校され、明治21年に広島の江田島に移転するまで、海軍兵学校は築地にありました。現在の国立がん研究センターの駐車場入り口横に石碑が建てられています。
先日、海軍兵学校に関する本を読んだところ、兵学校が江田島に移転されたのは、東京では外聞が多くて兵学校での訓練・学習に集中できないため、と書かれてありました。
(この海軍兵学校跡地を訪れたあと、築地のお寿司屋さんで遅めの昼食をとりました。美味しかったぁぁぁ~♪)
さて。私の今回の宿泊地は九段下。
ホテルにチェックインする前に、もうひと歩き。
九段下駅から歩いてすぐのところにある、大山巌元帥の銅像。戦前は別の場所にあったそうで、戦時中の供出で撤去されていたらしいのですが、戦後しばらくして現在の場所に移されたのは、大山さんを尊敬するマッカーサーの計らいによるものだったとか。
足の疲労もあり、ここまでで散策を終えるつもりでしたが、ここまで来たからには、あと一カ所、どうしても見ておきたいと思ったのが、旧近衛師団司令部庁舎。秋山兄弟の兄・好古さんが近衛師団長を務めておられたときの勤務場所がここだったそうで、現在は東京国立近代美術館工芸館として使われています。九段下駅から徒歩10分とあったので、歩いて歩けない距離ではない、と判断して散策を続けましたが・・・それ以上歩いたような気がします。道路を挟んで、皇居のお堀の外周をジョギングされている方を何人も見ました。
本当にたどり着けるのか・・・と半泣き状態になりながら歩きました。
ここを最後に『坂の上の雲』をめぐる散策は終わり、宿泊地まではまたひたすら徒歩で。
普段は車人間ですから、徒歩で旅する楽しさとしんどさを同時に味わうことができました。
暑さのせいで外を歩くのはしんどく、電車の冷房もつらかったですが、外の景色を歩きながら眺めると、時間がゆっくり流れていくような気がしました。
これからもしばらくは『坂の上の雲』をめぐる旅を続けてみたいと思います。