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栃楢日記

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センターの譲渡犬たち~成犬~

神戸市動物管理センターの譲渡対象待機犬では、成犬の割合が多く、中でも今は中型犬が多いです。若い子で2~3歳、少し歳をとっている子で6~7歳といったところでしょうか。
昔と比べたら今の時代の犬の寿命は確実に延びています。健康な子であれば、たとえ今が6~7歳であったとしてもあと10年くらいは頑張ってくれるかもしれませんし、若い子でも後のち病気になればどれだけ長生きできるかわかりません。これは本当に個体差と飼い主の病気予防の管理にかかっていると思います。
また、「成犬はなつかない」とか、「子犬のほうが育てやすい」「一から犬を育てたい」という理由で、とにかく小さな子犬を求めて来られる方が多いのですが、成犬には成犬の良さがあります。
大きさがわかっていること、性格がわかっていること、トイレのしつけがすでに出来ているということ・・・などメリットがたくさんあるのです。
成犬だからなつかない、なんてことはありません。愛情を持って関われば、彼らは必ず私たちに応えてくれるのです。

現在譲渡対象の子犬は生後5ヶ月の「スコッピ」と「カルーア」。この子たちは以前紹介したので、今日は別の成犬を紹介します。

彼の名は「ジーコ」。夜間、個室の犬舎にいたのですが、狭いところが苦手で落ち着いて過ごすことができなかったので、今では夜間は広い犬舎を与えられています。
最初は、あまり人間に興味がないのかな?という印象でした。お散歩のときもひたすらリードを引っ張って歩き、あまり人間と目を合わすことがなかったからです。今は、引っ張り防止のハーネスを使って散歩したり、時々ドッグランでボールあそびをしたりしています。
引っ張らないことで人間と共に歩くということを習慣づけ、またボールあそびで人間と共にあそぶことで、「楽しい!」「ボール投げて!」と意思表示するようになってきました。
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「プリン」は子犬のときにセンターからあるご家庭に譲渡されました。しかし、そのご家庭のやむを得ない事情で再びセンターに戻ってきました。今でだいたい2歳半くらいです。
体は大きめ(中型犬の大くらい)なのですが、怖がりな面もあり、人の動きには敏感ですが、
その半面「かまってほしいよ~」と熱い視線を送ってきます。
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そんなプリンは、犬に対しては友好的で、自分からあそびに誘うこともあります。
気が向かないときはまわりに犬がいても適当な距離を保ってドッグランを散策しています。
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センターに保護収容されている犬たちにとって、新しい家族のもとへ行くまでの間、何より大切なのは健康であることと共に、「人間とよりよい関係を築くこと」。人間社会で生きていくうえで、とても大切なことです。1対1の散歩やグルーミング・ふれあいを通して、人間と信頼関係が築けるように努めています。
しかし、限られた時間の中で、思いっきり体を動かすことも大事なこと。彼らがセンターという施設の中で人間と接する時間は、一般家庭で飼われている犬たちよりはずっと少ないのです。
だから、「人間と共にのんびり楽しくお散歩」する時間と、「思いっきり体を動かしてストレスを発散」する時間とを取り入れるようにしています。お世話する時間に限りがある分、充分な運動量も保障したいのです。運動量の確保は、イライラ吠えや退屈吠え、散歩に連れて行けという要求吠えなどの、いわゆる人間側が感じるところの「無駄吠え」を防止する効果もあります。

しかし、運動量の確保には、時間と人手が必要となります。
神戸市動物管理センターでは、譲渡対象待機犬のお世話をするボランティアを随時募集しております。曜日によってはボランティアの参加人数に差があり、先日も少ないときは2人という時がありました。現在、金曜日が手薄です。もちろん他の曜日でも結構ですので、ご協力いただける方、是非力を貸してください!!
by tochinara | 2006-11-20 13:20 | シェルターワーク